一年の行事とお菓子
味わうのは、季節の彩りと感謝の祈り
私達が住んでいるこの国は、季節が四季折々いろいろな表情を見せてくれます。その季節の流れの中でいろいろな祭事が受け継がれ、またその行事(ハレの日)に欠かせないお菓子があります。ここではそれぞれの行事の説明とともに菓子との結びつきをご紹介します。
日本人は様々な行事を通し、大いなる自然や神、 大切な人々への感謝を伝える機会を作る能力に優れた国民です。 その心の豊かさが今までの日本の繁栄を支えてきました。 これらの先人の知恵を、後世に伝え、新しい時代にも適応できるように、変化、進化させるのが 私たち和菓子職人の役目だと思っています。 いつも何げなく食べていたお菓子の世界が、知識を得ることで一層広がりのあるものになり、心豊かな人生を送ることの手助けになればと思います。
春 「新年明けましておめでとうございます」のご挨拶と共に新しい年を迎えます。寒い冬の中で、どこかしら日差しの中に”春”を感じるようになります。
●お正月 ●成人祝 ●節分 ●雛の節句 ●春のお彼岸 ●バレンタインデー ●ホワイトデー
夏 ゴールデン・ウイークの頃になると、初夏を思わせる青い空に鯉のぼりが悠々と大空を気持ちよさそうに泳いでいる姿をよく見かけます。季節は夏へと向かっています。
●端午の節句 ●新茶・新緑祭り ●母の日 ●父の日 ●夏越の祓い ●お中元 ●七夕 ●お盆
秋 暑い夏も旧盆を過ぎた頃から、何となく秋の気配が感じられるようになりま す夜になると虫の音が日増しに大きくなり、スッキリと晴れた夜空に月がくっきりと手に取るように浮かんで、お月見の頃となります。
●中秋の名月 ●ハロウイン ●重陽の節句 ●敬老の日 ●秋のお彼岸 ●運動会 ●収穫祭・新嘗祭
冬 小春日和の一日があったかと思うと、木枯らしが吹き始めたり季節は冬へと向かっていきます。また私達のまわりでは、新しい年を迎えるにあたり何かとあわただしさがましていきます。