和菓子の存在

2006年10月20日 / 菓子

和菓子屋の息子に生まれ、何の疑問もなく、この世界に入り
あっという間に10数年が経ちました。
思えば『鉢の木七冨久』さんでの修行時代があったからこそ
今の菓子職人としての自分があるんです。
「技術うんぬんより何より情熱が大切だ」
師匠のこの言葉が今でも頭を離れません。
情熱があれば、技術は後からついてくる。
菓子作りの楽しさを教えていただいたからこそ、
休みもろくになく、長時間のきつい仕事でも
やってこれているんだと思います。
菓子つくりは私の自己表現の大切な一部になりました。
自分がイメージして新しく出来上がった菓子が
お客さんも喜び、シンクロした瞬間は
何にもかえがたい喜びのときです。
そして昔から先輩たちから受け継がれてきた
人の一生に関わる菓子を作るときも
楽しいひとときです。人生の1ページに少しでも花を添える
ことができる喜びがあります。
ただ、行事に関わる和菓子も私がこの職業をはじめた頃とは
だいぶ変わってきました。
好みの多様化や生活スタイルの変化の激しい今の時代では
仕方ないかもしれません。そもそも年中行事は農耕民族である
日本人の生活に深く結びつき生まれたものなのですから。
しかし行事は自然と祖霊への感謝や祈りも含まれております。
今ここにあるものの価値を見出すのは比較的簡単なことですが
目に見えないものと向かい合いそこに思いを馳せる…。
そんなゆとりのある高い精神性を持ちたいものです。
風の音を聞き、空気の流れを読み、花の香りや色を楽しみ、
土に触れてみる。
実際にイメージしてみましたか?
集中し、敏感になった感じになりませんでした?
五感を使って感じることは豊かな感性を
育ててくれます。最近は「脳ブーム」でたくさんの書物やツールが
目につきます。(私もそれにはまっている一人ですが)
脳力を鍛え、隠れた才能を引き出すには
「リラックスして五感で感じ、集中している状態」が
もっとも潜在意識の力を発揮できる状態のようです。
和菓子は日本人の精神文化と大きく関わってきました。
そういった部分でも現代風にアレンジして
たくさんの方のお役に立てる重要な役割を果たせるのでは
ないかと考えています。


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