職人心得⑥~選ばれる人物になるために~

2015年7月10日 / blog, 職人心得

職人心得⑥~選ばれる人物になるために~52df3275c7e438d5e2f5ef349359e46b_m

 

卓越した職人になるために

・あなたはマーケティング能力をを持っていますか?

・あなたはチャンスを生かしていますか?

 

一流の和菓子職人になるために
そして、多くの人々に求められる良き商人であるために
さらなる向上と自分への戒めを込めまして
自分が学び、気づいたこと、目指すこと、心がけていることなどを
思いつくまま、自分に質問するかのように
書き記したいと思います。
あわよくば、この文章が職人の道を歩く若者に
または、新社会人の方たちに役に立ってくれれば、さらにうれしいと思います。

 

今回は、「選ばれる人間になるために」というテーマで。

 

よく、「人と比較してはいけません」

「何かと比べてはいけません」

そうやって、教わって育ってきませんでしたか?

私もそうやって教えられました。

でも、本当でしょうか?

 

もちろん、これは正しいことです。

大人に、兄弟や友達と比較されたら、

嫌な気持ちになりますし、

前の彼氏、彼女と比べられたら、そりゃあ、頭にきますよね。

 

だから、自分自身は、比較をせずに、

その人ならではの良い部分を見つけて、付き合い、ゆるしていく、、、。

そうやって、人との関係性を築いていくものです。

 

でも、社会にでてみると、現実は、やはり、比較されてしまうものです。

いくら、「あの人はすぐ、人を比較する」と怒ったところで、

何も、前へは進みません。

そもそも、人間は相対的にものごとを比べなければ、理解できない生き物なのですから。

 

我々が作る和菓子にしても、その他の様々な商品は常に、

他の物と比べられながら、選ばれていきます。

 

就職するときも、そして、就職して働きだしてからも

社会の目から比較されて、生きていかなければ、ならないものなのです。

 

だから、そこは覚悟をして、「選ばれる努力」をしたほうが、良いはずです。

 

そこで、社会人となり、大切で必要となる能力が

「マーケティング能力」

”マーケティング”というと一般的には市場調査のようなイメージがありますが

私がここで言う「マーケティング能力」とは「選ばれ、必要とされる能力」のこと。

 

この能力が高ければ、就職も希望の職場で、選ばれることもできますし、

職場でも、今、この能力を持っている人が評価も高いはずです。

この能力が高ければ、コンテストなででも、選ばれやすくなりまし、

商品の販売能力も高くなり、結果的に収入も高くなるかもしれません。

 

 

現代は「情報過多の時代」と言われています。

 

10年前、20年前とは、比べようがないほど、

毎日、たくさんの情報の洪水にあふれています。

 

その中で、自分をまたは自分の商品を選んでもらうために、

これほど、「マーケティング能力」が必要な時代はないでしょう。

 

それでは、具体的にどんな人が、

「選ばれる人間」になれるのでしょうか?

 

私が尊敬する師から教わった話をご紹介しましょう。

次の7つのいづれかの要素が備わったときに、選ばれるという話です。

それは

  1. №1になる。№1である。
  2. ベネフィット(得られるメリット)で選ばれる。
  3. ストーリーで選ばれる。
  4. ビジョンで選ばれる。
  5. 関係性で選ばれる。
  6. 雰囲気や見た目で選ばれる。
  7. キャッチコピーで選ばれる。

これは商品で言われる話ですが

人材としても、共通していることです。

 

一つ一つ、説明すると長くなるので

最も、堅実なものをご紹介しましょう。

 

それは「関係性で選ばれる」です。

 

もしも、他の人と比較されず、選ばれるようになるには

「人間関係を築く」

ことを一生懸命すれば、いいのです。

職場であっても、礼儀、マナーを守った上での

家族のような関係、絆を深めればいいのです。

 

逆に、職場で、あまりコミュニケーションをとらない人は

やはり、比較されやすくなります。

 

最初は一生懸命コミュニケーションをとったが

だんだん、慣れてきて、周りの人に関心を持たなくなる人も多いものです。

 

しかし、コミュニケーションは一時的に行えば、

もう、OKというわけではありません。

家族であれば、切っても切れない血縁関係がありますが

職場の関係では、継続的に関係を築く努力を行っていなければ、

関係性は崩れてしまうものです。

 

だから、それなりの努力は必要ですが

これほど、堅実に選ばれる方法はないでしょう。

 

ただ、やはり、他の要素との合わせ技を持っていたほうが

より、確実なものとなるはずです。

 

さて、これまでは、一般的な社会人として

必要な能力について、語ってきましたが

ここからは、

「一流の職人」になるために、

または、あなたが、将来、自分の店を経営するという立場に

なろうとするのなら、なおのこと、必要な覚悟があります。

 

それは、「チャンスを生かす」ことができること。

 

私の師匠が菓子作りの修行していたころ、

そこの親方は、ある特殊な菓子を作るのは、いつも気まぐれで

仕事が終わった後、夜中になると、作り始めたそうです。

その技術を身に付けたい師匠は、

夜、いつも工場の明かりがつくかどうかを探っていたそうです。

そうして、明かりがつくと、工場に行き、作業を見させて

もらったそうです。

要は、そのくらいの覚悟のある人間にしか、この技術は教えないよ。

というテストのようなものだったのでしょう。

 

そんな話を教えてくれた師匠も

その菓子を作るのはいつも夜中。

 

そこまで付き合う覚悟のある奴には

教えても生かすことができるだろう。そんな無言のメッセージを感じたものです。

 

だから、午前様になろうが、定休日だろうが、どんな時でも

師匠に付き合って、思考からなんでも、盗み取ろうと

努力したものです。

 

いざ、チャンスという場面や、ここは頑張りどころ、という場面で

「趣味」や「プライベート」を優先してしまったり、

違うことばかり考えていて、チャンスに気づかなかったり、

関係性を築く大切な場面を断ってしまったりすると

信頼や期待を失ってしまうこともあります。

 

結婚をして、家族を持てば、プライベートを優先しなければ、

ならない場面も多々出てくると思いますが

 

独身の、特に若いうちに、「チャンスを生かす」ことのできる人間、

「チャンスを見極められる人間」が一流になっていくのだと思います。

さて、

あなたはチャンスを生かすことができていますか?

 

 

 

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