道具の進化と技術と勘

2015年10月07日 / blog, なんでも日記

意外かどうかはわからないが20080121194344
和菓子屋さんは機械好きが多いようだ。

 

道具、機械展などがあると、欠かさず、出かけるひともいるし、
特に、父の時代は、競って新しい機械を入れて、
自慢し合っていた。

もちろん、時代も良かったのだろうが、、、。

 

餅を搗く機械、ミキサー、オーブン、蒸し器、包餡機、包装機、、、。

 

和菓子屋には、様々な機械や道具がある。

 

時代とともに、機械や道具はどんどん進化している。

 

最近はコンピューターが時間や温度、スピード等々、
きめ細やかに管理してくれるものも多く出ている。

 

当店は田舎の小さな和菓子屋なので
そんなに最新式の機械はないが
古いなりにも、それなりに、そろっているほうだ。

 

それでも、資金さえあれば、
もっと、ほしいものはたくさんある。

 

手作り技術を得意とし、
手作りでしか作れない菓子を多くそろえる
当店(私)であっても

要所、要所で必要になるし、
そもそも機械は嫌いではない。

 

新しい機械は、性能も良いので
より、塩梅の良いもの、美味しいものが作れるようになっているものも多い。

 

機械の操作も簡易的になってきたので、比較的、初心者でも
基本配合や時間など、レシピがしっかり決まっていれば、
それなりのものができるようになってきた。

 

これはこれで素晴らしいことだ。

 

ただし、何事も良い面と悪い面があるものだ。

 

例えば、私の修業時代は、
餅を搗く機械は、寅さんにでてくるような旧式のものは
あったが、草餅などは臼と杵でを作っていた。

 

最近は餅つきもイベント化してきたが
これが仕事となると、かなりの重労働だ。

 

それでも、直にふれて、感じられるために、
まさに「餅の声が聞こえる」ようになり、勘が磨かれるのだ。

 

オーブンなんかは、温度すらわからない窯で
水を垂らして、ジュッという音の加減で
温度を感じ取っていたような代物だった。

 

これだって、昔は薪ををくべて焼いていたころに
比べれば、進化したと言っていた。

 

熟練した職人であっても、失敗もよく起きたようだ。

 

まさに、肌感覚で「勘」や「技術」を磨いていくのだ。

 

さすがに、今、当店にあるオーブンも
20年以上使っているが
温度計はついている(笑)

 

それでも、温度管理はダイヤル式で
温度を見ながら調整する必要があるため、
それなりに、熟練と経験が必要になる。
神経を研ぎ澄ましていなければ、
焼くたびに、違うものが出来上がってしまう。

 

これが、最新式のものであれば、
温度は設定すれば、自動的に調整してくれる。
スイッチを入れれば、同じように仕上がる。

 

もちろん、オーブンによって
様々な癖があるため、同じ配合や時間でも
他人のお店のオーブンで作れば、
違って仕上がることはあるのだが、
それは癖をつかむまでの最初だけだ。

 

機械が進化して、失敗をあまり、経験せずに
それなりの商品が作れるようになってしまうと
「勘」や「技術」が育たないのではないか?
そんな懸念を抱いてしまう。

 

最近の車のように、障害物があれば、勝手にブレーキがかかる。
そんなものが出てくると、ドライバーの責任感や
運転技術向上への意欲を奪うのではないか、と懸念されるように。

 

素直に便利な時代に感謝すべきなのだが
同時に、失っていくものもある。

 

そんな憂いを感じてしまうということは
いよいよ老化現象であろうか(笑)

小倉章弘

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