本日の菓子ぎゃらりー(H26.8.22)~無限の豊かさを感じる~
小倉章弘です。
・あなたの想像力は豊かですか?
・あなたは和菓子の世界を楽しめていますか?
上生菓子を100倍楽しむために、
今日は”表現方法”という視点で
ご紹介させていただいています。
本日、ご紹介する上生菓子は
「小萩(こはぎ)きんとん」
製法は
以前のブログページで→こちら
「写実的」と「抽象的」表現に分けることができます。
比較的、和菓子は抽象的な表現が多いいようです。
今回の「小萩きんとん」や前回の「ひまわりきんとん」は
写実的寄りではあります。
ですが、例えば、季節は違いますが
一番下の画像の「姫藤きんとん」は
色合いで「藤の花」を表現しています。
写実的な表現の良い部分は
「わかりやすい」というところです。
ですから、あまり知識のない初心者でも
喜んでいただけるところです。
しかし、抽象的な表現は
見る人の力量が必要となります。
抽象的である分、知識や想像力がある人は
その菓子を見て、情景を思い浮かべたり、
様々な連想ができるのです。
ですから、本格的な和菓子職人は
想像力を限定的なものにしないために
意識的に抽象的なものを作るのです。
もちろん、私も写実的な上生菓子を作ることはあります。
それは、やはり、たくさんの方に和菓子を知っていただきたいから。
ですから、入門編として、お作りしています。
しかし
できれば、あなたも
抽象的な表現の御菓子を楽しめるような
上級の和菓子ファンになっていただきたい。
そのほうが、あなたも小さな菓子の中に
無限の豊かさを感じることができて、幸せになれるのですから。