職人心得⑤~技術以上に必要なもの~

2014年9月06日 / blog, 職人心得

職人心得⑤~技術以上に必要なもの~Matcha

 

卓越した職人になるために

・あなたは「思いやり」を持って仕事をしていますか?

・あなたのこだわりは相手のためになっていますか?

 

一流の和菓子職人になるために
そして、多くの人々に求められる良き商人であるために
さらなる向上と自分への戒めを込めまして
自分が学び、気づいたこと、目指すこと、心がけていることなどを
思いつくまま、自分に質問するかのように
書き記したいと思います。
あわよくば、この文章が職人の道を歩く若者に
または、新社会人の方たちに役に立ってくれれば、さらにうれしいと思います。

 

今回は和菓子業界に大きな貢献をされてきた

素晴らしい名匠の言葉をご紹介します。

その方は、いつもユーモアたっぷりに

技術の指導や業界の発展のために、活躍されています。

 

—-技術以上に必要なものがあるとしたら、なんだと思いますか?—–

 

名匠

思いやりですね。お菓子は作ろうと思えば、誰にだって作れるものです。

しかし、例えば、生あん1kgに砂糖600gときまっていても、水を使わずに

煉る人と、800gの水を使って煉った餡は、よく火が入り、粒子も細かくなり、

歩留りも良くなる。そして艶もあって日持ちもする。

でも、水を使わないで煉っ餡は、ざらついて歩留りも悪く、悪条件が揃います。

形にすれば、どちらの餡を使っても形は同じになるますよ。

でも食べると全然違う。

~~~~ただ単にノルマをこなしているような人の菓子が美味しくないのは

そこなんです。お客様に美味しいお菓子を作って喜んでもらいたい、

それはやっぱり相手を思いやる気持ちなんです。」

 

———————————————————————–

仕事を早く、終わりにしたい。

短い時間でたくさんの仕事を・・・

 

そんなことばかりが、頭に入っていると

一番大切なことを、忘れてしまうようです。

 

この名匠の例で言えば、

水を使わないで煉ったほうが

仕事は早く終わります。

 

でも、しっかり火が入る水を入れて煉れば

時間はかかりますが、美味しい餡が作れます。

 

特に、若いうちや、従業員という立場であったり、

製造だけで、直接、お客様と接する機会が少ない人などは

この「思いやり」という大切なところを

忘れてしまいます。

 

また、職人として、技術ばかりに意識がいっていると

お客さんが、特に喜ばないところまで、こだわってしまい

自己満足のような仕事になってしまったりします。

ここは、私も間違いを犯しやすいところです。

 

他にも、ある著名な実業家の言葉に

「空気が読めない人」「気が利かない人」は

そういう能力がないのではなく、

「思いやり」に欠けるだけだ。

というものがあります。

 

例えば、本当の意味で空気が読めず、気が付かないというのだったら、

人にどんなことを言われても、傷つかないというのです。

 

逆に言えば、「思いやり」を持てば、

「空気が読める人」「気が利く人」になれるわけです。

 

「思いやり」は技術以上に必要なもの

 

まさに、名言ですね。

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