和菓子の美味しさ、楽しさ、感動を伝える

2013年8月10日 / blog, ご案内, 未分類

当店は昭和41年に父(小倉義美)が大間々の地に創業し、地元の方々の喜び、悲しみなど、人生様々な節目に関わるお菓子を作り続けてまいりました。

お恥ずかしい話ではありますが、自分自身、子供のころは和菓子の魅力など、 まったく、感じたことなどありませんでした。

私がこのお店の2代目として、継ぐことを決めた理由も、ただ、それが親孝行だ。

それだけで、自分の店で何を作っているのかさえ知らぬまま、 父が尊敬する和菓子店に修行に行きました。

しかし、そこで出会った師匠や菓子によって、 私の人生は本当の意味で始まりました。

 

修行先は群馬県高崎市、大正5年創業の老舗「鉢の木七冨久」

銘菓「鉢の木」や「三箇の荘」をはじめ、

四季を彩るきれいな上生菓子がたくさん並ぶ名店です。

始めて、そこで食べた菓子の美味しさと美しさは

感動と喜びでいっぱいになりました。

もちろん、訪れるお客さまも、最高の笑顔でショーケースの菓子を選び

購入されていきます。

感動の気持ちのまま、師匠に

「和菓子作りで一番大切なことはなんですか?」と尋ねると

 

 

「情熱だな」

「情熱があれば、技術はあとからついてくる。情熱はお客さんにも伝わるからな」

 

 

しびれました。

 

この言葉が自分の人生を切り開く「刀」になりました。

あのとき、電気が走ったような感覚は今でも鮮烈に覚えています。

なんて素晴らしい師匠と職業に出会うことができたのだと。

 

もちろん、修行の身。

仕事は早朝から深夜まで。

休日も下宿先のおばさんの病院の送り迎えから草むしり。

デパートへの納品など、休まる時間はありません。

師匠をはじめ、皆さんが家族のように接してくれて

とても温かかったのですが、

とても心身ともにきつい生活ではありました。

あまり丈夫ではなかったので、「これでは体が持たない」

そんな弱気になることもしばしば。

その代わり、そういう生活をやり遂げたという自信にはなりました。

 

修行も終わり、実家に帰り、それまで学んだ菓子を作り始めました。

今思えば、当時作った菓子はたいしたものではなかったと思うのですが

授かった人生を切り開く刀の言葉「情熱」の力で順調に多くの方に喜んでいただけるようになりました。

 

 

そんな自分の仕事に誇りを感じながらも数年経ってくるといつしか

自分の作る菓子がいつまでも師匠のモノマネの域をいつまでも脱することが

できていないことに悶々とするようになってきました。

同じように作ることができても、どうしても劣って見える。

そう考え始めると空回りをし始め、スランプになってきました。

 

 

「このままではまずい」

 

 

どん底の想いで、何か現状を改善する方法はないか?とパソコンでいろいろ探っていると

ある言葉が目に飛び込んできました。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」

ほとんどの問題は先人の人達も経験しており、その解決方法を書籍などに残している。

それに学ばないのは愚かだ。と書いてありました。

感化されやすい私はこの言葉をきっかけに、今まで全く本など読まなかったのに、

インターネットで調べながら、自分の問題を解決してくれそうな本を探し必死に読み始めました。

そして脳力開発に出会い、活用したのが

 

「ゴールから考え、リアルにイメージする」

 

望む姿の未来をリアルに五感で感じられるくらいにイメージして

そうなるために、今、すべきことを逆算して考え、行動していく。

 

「選・和菓子職」というドイツのマイスター制度のようなものを日本でも。

という発想で全国和菓子協会が始めた、優秀職人を認定する制度で一期生として合格を果たしました。

全国の腕自慢の職人たちが創作性を競う「豆を用いた和洋菓子コンテスト」でも

「大賞」を受賞。技術でも創作性でも着実に成果を出し始めることができました。

 

 

この経験のお蔭で、特に得意になった分野があります。

茶会などの御菓子は毎回、お茶の先生がテーマや器に合ったものを。

という感じでお菓子の注文に来られます。

お茶の先生もお客様を最大限のもてなしのこころで迎えたいという強い気持ちがありますから、真剣です。

そういった要望を聞きながら、新しい御菓子を考え出したり、先生の期待を超えるお菓子を作り続ける。

プロを喜ばす仕事をする。

このプレッシャーのかかる仕事自体を楽しめるようになりました。

 

学びを通じて、様々な素晴らしい出会いもありました。

違う業界の方々との交流を通じて

 

『リーダーシップとはより良い未来を見せられること』

『商品でなく与える価値で考える』

和菓子職人という世界だけでは知りえない大切なものをたくさん学ばせていただきました。

 

 

お陰様で和菓子とはどんな役割を果たすべきか。

自分はどんな役割を果たすべきなのかが少しづつ、見えてきました。

和菓子が長い歴史で人々の生活と関わってきたことは

年中行事やお土産などの行為を通して、感謝や畏怖心の大切さや人と人との関係性を

良くするための先人の知恵がたくさん詰まっています。

そして脳力開発は「豊かさを得る知恵」を科学的に教えてくれるものです。

この組み合わせをここまで学んでいる和菓子職人は日本、いや世界でも

私が№1でしょう。

 

私が修行先で感じたあの「美味しさ、楽しさ、感動」を伝えることで、

多くの人の「心の豊かさ」「感じる心」を育て、人と人との関係性をより良いものにすることができる。

と確信しています。

そう、リアルにイメージができます。

私たちが作った菓子を食べて多くの人たちが喜んでいる姿が…。

 

 

 

 

 

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